安土城と日野江城にしか

見られない階段遺構

世界遺産候補を知ろう

〔日野江城跡の直線階段遺構〕

両サイドの石組みが階段の隅石(遺構は養生のため埋めてあります。)

少年使節もこの直線階段を登った

発掘調査時の直線階段遺構
安土城の直線階段遺構(180メートルあります)
                      

 平成7年度から始まった日野江城跡の発掘調査に、大きな転機が訪れました。大手口から二の丸へ向かって約80メートルにも及ぶ直線階段遺構が存在したというものです。日本では他に安土城にも見られる直線階段遺構。共に宣教師たちを通じてヨーロッパの影響を受けたと可能性があると思われる城郭の遺構です。

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 通常、城郭の防御上は直線階段は最も不向きである構造ですが、あえてこのような直線階段を採用した2人の大名は、当時の世界に目を向けた視野の広さを持っていたのかもしれません。1580年には日野江城下と安土城下にセミナリヨが置かれていたということもあり、有馬晴信と天下人となろうとした織田信長が造成したこの2つの城の共通点「直線階段遺構」は、城郭建築の専門家に注目を集めそうです。

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*現在は、遺構養生のため埋め戻されています。(現地に解説看板があります。)


 

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